ヒルクライム速くなる食べ物って何?
スポーツ栄養学のお勉強

減量や食べ物に興味を持つに連れて、ヒルクライム速くなる食べ物って何だろうということで、スポーツ栄養学についての本を読んでみました。
選んだのはタイトルそのまんま「スポーツ栄養学」という本になります。この本は根本的な理論から栄養学を学ぶことができます。

最も勉強になったことは?

この本を読んで最も勉強になったこと。
それは持久力や筋力を上げる栄養とは、栄養の種類はもちろんのこと、その摂取するタイミングが重要だということでした。
これを元にすると、高強度の練習の時、低強度の練習の時、減量の時などそれぞれのシーンでの栄養とその摂取タイミングの手がかりがみえてきました。
※私が多分に理解しきれていないところもると思いますので、、参考程度・自己責任にてお読みいただければと思います。

減量について

まずは減量についてです。減量の本ではないので基本的なところから。
・原則的にはエネルギーカロリー収支がマイナスの時に体重が減ってゆく
減量には栄養素の種類のことは書かれてなくシンプルにカロリー収支の考え方のみ。裏を返せば炭水化物や脂質など関係なく、とにかくカロリー収支が重要ということなのかもしれません。この本には、「糖質制限食によるメリットは多くなく減量効果はない」という研究結果が出ていると書いてありました。これについては多数の被験者による実験の結果ということでした。

そして太らない食べ方・タイミングについて。
・食べ過ぎないためにはゆっくり食べること
食べることにより血糖値の上昇が起きるが、早く食べすぎることで血糖値の上昇が追い付かなく、ついつい空腹を感じて食べ過ぎてしまうとのこと。食べ方はゆっくりとが食べ過ぎないためには重要とのことでした。

※特に減量についてはこちらの本も参考になりました

次に栄養素について

次に栄養素について、、
・強くなるための栄養素はたんぱく質・脂質・糖質
いわゆるPFCです。理想的なPFCバランスはたんぱく質・脂質・糖質=20%・30%・50%も有名な話ですね。そして特に持久力スポーツには重要である糖質についてポイントだけ紹介します。

糖質とヒルクライム持久力の関係について
・エネルギーは糖質と脂質から作られるが中高強度のヒルクライムには殆ど糖質が使われる体を動かすエネルギーって糖質を優先的に使う時と脂質を使う時に別れます。主に高強度や中強度(主にヒルクライムレースでの強度)は糖質がメインに使われます。一方で脂質が使われる運動って実はL2強度やジョギングのような強度までなんだそう。
よく脂質をエネルギーとして使える体になりましょうと聞くけど、これはあくまでもロードレースやマラソンなどの長時間に及ぶ持久力でヒルクライムレースでは脂質エネルギーの重要性はそこまで高くはないのかなと個人的には解釈しています。

・ヒルクライム能力・持久力を上げることとは、運動中の糖質の利用を減らすこと。それには細胞内のミトコンドリアを増加させること
ミトコンドリアは細胞内小器官でエネルギーを再生成する能力を持つ器官です。ミトコンドリアを増加させることでエネルギー(グリコーゲン)の利用低下につながるそうです。トレーニングにおいてはこのミトコンドリアの活性化が重要な要素ということでした。

・ミトコンドリアの能力を高めるには糖を使わない状態での低強度トレーニングが効果的
糖を使わない状態というのは簡単に言うとグリコーゲンが体(肝臓・筋肉)に貯蔵されてない状態のことです。この状態を作るために、夜は糖質の摂取を抑えて(SLEEP-LOW)朝練は糖質補給なしで(朝食を食べない Training-LOW)トレーニングを行う、よく耳にするSLEEP-LOW→Training-LOWというトレーニングの方法が有効となるとのことでした。
なるほどL2やL3走を行うときは夕食の糖質を控え目に、朝食食べないで走ったほうが効果はありそう。

・逆に高強度トレーニングには糖質満たされて行うほうが効果的
一方でL4~L5。SI系の高強度トレーニングはしかっり糖質取って踏んでかないと追い込めないため、がっつり食べてからトレーニング行ったほうがよさそうです。この使い分けは非常に勉強になって早速実践していこうと思っています。

その糖質(栄養)摂取のタイミングについて

しかし糖質は取ればよいというわけでなく、そのタイミングと適切量が大事
・糖質は体内(肝臓と筋肉)に多く見積もってグリコーゲンとして2000kcal分蓄えられる
糖質は摂取し2時間程度で使い切れば脂肪になりません。ただし、使われなかった糖質はもれなく脂肪に変換されます。日々の練習では適切な量を適切なタイミングで取ることが重要と解釈しました。
一方レースではですが、例えば私は富士ヒルでは1300kcal程度の消費なので満腹状態にまでする必要はないということですかね。

・糖は1gに対して2.6g-2.7g程度の水分が貯蔵されてその分体重が増える
ご飯は茶碗一杯分で 140~150g (0.4合)くらいです。 ご飯一膳はおよそ 252kcal 、糖質は 55g 程度です。この分の糖質を蓄えるには計200g程度の重量増になります。単純計算で富士ヒル分は1kg程度の蓄えが必要ということになるのでしょうか。糖の取りすぎはその分重量増になるのでレース時間に合わせた計画が必要ということだと思います。

・運動直前の多量の糖質補給は血糖値を急上昇させ、その後に急な低血糖なるため運動開始時に低血糖となり得る可能性がある
これも糖質補給のタイミングについてです。糖質補給を直前の30分前程度で行った場合は低血糖状態になる可能性が高いということで、適切には90分前程度に摂取すれば急な血糖値の上昇や低下もなくなり糖質の力を発揮できるとのこと。

・トレーニング後の栄養摂取のタイミングはトレーニング終了後早ければ早いほどよい
これは糖質、タンパク質、脂質全てについてだったのですが、トレーニング後の栄養補給のタイミングはトレーニング後早ければ早いほど良いとのことでした。ちなみに糖質も回復のために必要になります。これを朝練・午前練主体の自分に置き換えると練習後の遅くても昼食までには栄養摂取をメインに行ったほうが良さそうです。一方で夜には糖質を抑え、タンパク質、脂質をメインとした食事のほうが糖質を脂肪に変換しないタイミングという意味で適切ではないかと思いました。

GCNで土井選手が紹介していたプロロードレーサーの食事(午前中に練習する場合)では、
朝(トレーニング前)タンパク質と糖質
昼(トレーニング後)糖質がメイン
夜 タンパク質・脂質がメイン

でした。これを見ても糖質の適切な摂取タイミングって重要なんだな~と感じました。普段サラリーマンしながらでは中々このタイミングには近づけないですが参考にしたいですね。

脂質について

脂質って大事
脂質って食べると太るという先入観がありますがこれはあくまでも先入観。脂質は接種したことによりミトコンドリアの増加にも結びつく栄養で不可欠な要素だそうです。ただし脂質は油断するとそのカロリー量からカロリー収支オーバーとなりやすく注意が必要になるということでした。
そして脂質栄養として有効なもの有効でないものもあるとのことで、脂質はオリーブ油や魚の油を代表とする不飽和脂肪酸がよいとのこと。サバやイワシの油はまさにこれ。一方で牛脂や豚脂、パーム油などは飽和脂肪酸で薦められてはいませんでした。

チョコレートについて
飽和脂肪酸と不飽和脂肪酸のバランスが良い食べ物として紹介されていたのは、チョコレートでした。主原料のココアバターはバランスの良い脂質として紹介されてました。チョコレートはカカオ95%のものを私も食べています。通常のチョコレートは砂糖がふんだんに入ってるのであまりよくはないと思います。

まとめ

この本を読むことでトレーニングと栄養に対して、特にその摂取方法について深く勉強になり知識も深くなりました。ただし、かなり専門的な内容のため全てを1度読んだだけでは理解することはできない内容ですので、また日々の疑問が出たら辞書のようにここに帰ってきたいと思います。
私が紹介している内容はほんの1部の表面的なことだけです。実際には栄養やそれを取り込む人体について理論的に書かれており、そういった理屈の部分は省いてますが、読み込めば深く知識が付くのでおススメです。

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